生物は自己言及的な存在である。

キルケゴールによれば、決められた行動であっても自ら選んで行動する場合でも、一歩引いたところに身を置くことによって人間は「自己」になる。そうした行動に対する自分自身の関係を評価することができる限りにおいて、人間が「自己」になる。つまり、「自己」は、彼が存在する場と、その場における彼の存在、そしてその二つを認識する彼という三項関係を前提とする。(同,p89)