パースPeirceの四分円(quadrant)

●ある存在するものについての普遍的命題の真理性は、それに反するものが一つでも存在することで否定される(「すべての人間は死ぬ」は真である)が、存在を前提としない普遍的命題では、真偽を判定できない(「すべての火星人は死ぬ」)。

すべての・いくつかの(普遍/特殊)
印は(主題/主語)
垂直(述語/属性)
である・でない(肯定/否定)

●右図について
1 すべての印は垂直である。
2 印がない。
3 すべての印は斜線である。
4 垂直線と斜線が混ざっている。


1と2→(A)の場合、「すべての印は垂直である」(普遍的肯定命題)
 (但し2において印そのものが存在しない)
2と3→(E)の場合、「いかなる印も垂直でない」(普遍的否定命題)
 (但し2において印そのものが存在しない)
●(A)と(E)の普遍的命題においては、主語/主題が存在するかどうかは問題にならない。
1と4→(I)「いくつかの印は垂直である」(特殊肯定命題)
4と3→(O)「いくつかの印は垂直でない」(特殊否定命題)
●(I)と(O)の特殊命題においては、主語/主題は存在する。