2018-05-15から1日間の記事一覧

対象aに向けられる他者の欲望が、欲望の原基である。

①他者という普遍の位置から自分を見る。元の自分はもう元に位置にはいない。「いなくなってる」はずの自分を、見失ったままで見出すことなど論理的に矛盾している。 ②そこで「いない」ということを、一つの「不在の対象」としてそれを「見出す」ということが…

対象aを要請するもの

■人間は、己の経験を示す言葉[シニフィアン]を駆使して、論理の世界を構成し、ついには自分自身を示す言葉[シニフィアン]を求めるに至ったが、この自己言及の関係だけは、論理的に保証されなかった。この部分に、言葉ではなく対象aが生じ、対象aが他者の欲望の対象で…

話す私と存在する私の関係

■話す存在自体が確かに存在しているということは、言語外のものによって支えられなければならない。‥無力な受難として、他者の語らいを受けているだけの存在は、同時に、私の言表の真実性を支える現実存在でもある。そうした存在は、過去における他者の語ら…

私という他者

私が語りの対象となるとき、語られる者という他者にならざるを得ない。人間は大文字の他者を介してしか、他者になることでしか私になれない。かって同一化していた他者の話しぶりや口癖を甦らせて、再び他者になることを経験しながら